シンガポール旅行 #3

8/10,11 旅行申込

 二度目のシンガポールから戻ってきてからというもの、仕事が忙しくなるたびに「これが終わったらシンガポール行くぞ!!」と騒いでいたのになかなか行けなかったのだが、夏の終わりにどうやら一息つけそうなので決行する事にした。
 会社からは「いや~、その頃に仕事入るかもよ。」と脅されているが、それでも行くぞ。絶対行くぞ! 休暇から戻ってきて、「もう、ずっと休んでていいよ。」と言われるのもまた一興。

 気合を入れて旅行の申し込みに行ったら、どうやらキャンセル待ちしかないらしい。出鼻をくじかれた。ホテルはともかく飛行機が満席らしい。代理店をいろいろ回ったのだが、行きの飛行機は大丈夫だが帰りの飛行機がないとか。それはそれでいいかも、と思ったんだけど、会社の人の嫌そうな顔が思い浮かんだんで、パス。マレーシア行きに変更してシンガポールまで鉄道で遊びに行こうかとも考えたが、ジョホール・バルならともかくクアラルンプールからでは何時間かかるかわかったものではない。この案もボツ。結局、キャンセル待ちに賭ける事にした。

 申し込みを終え一息ついていたら、最近結婚した弟からメールが入った。「シンガポールで財布を買ってきてくれ。」だって。結婚祝いに時計をプレゼントする約束をしてたんだけど、新婚旅行先のスイスで俺のと同じスピードマスター(ただしオートマチック)を買ってしまったので、財布ということで落ち着いた。
 最初は「いやー、オレ、ブランドなんてわかんないから。なんでもいいよ。」とか言ってたくせに、じゃあ「LV」のマークとかが入ってなくてもいいんだなと聞くと、「LV…ヴィトンかぁ! それ欲しい! エピだったら何でもいい!」だって。世間に俗されてるねぇ。

 ところでこの旅行の為に秘密兵器買ってしまいました。生まれて二十九年目にして初めて買ったフツーのカメラ、Canon IXY320。えー!? なんでー!? て外野の声が聞こえそうですが、いいんです、写れば。絵を気にするんだったら一眼レフか三代目CyberShot買ってます。それよりも、いつもポケットに入れて持ち歩いて、すぐに撮れる機動性を重視して、サイズだけで選びました。それに、予備のバッテリーに充電器に電圧コンバータに変換プラグにと、荷物の半分をデジカメ関係に取られるのもいい加減飽きてきましたし。

 さて、やれる事は全てやった。あとは天命を待つのみ。本当に行けるのでしょうか。警察から出頭命令が来てるというのに。

ホテル

 さて、ホテル。

 当初はマリーナ・マンダリンに泊まる予定だったが、ご覧のようなありさまで、旅行代理店のカウンターに着くや否や「八月下旬シンガポール行きで空いているツアーありますか?」ツアーの内容なんか二の次だったんで、MRT駅に近くて、ベッドと鍵の壊れていないドアがあって、逆流するバスルームと夜中に突然鳴り出すラジオがなければどこでもいいや。

 有望そうなキャンセル待ち(?)を見つけて、さて、どこに泊まろう。シンガポール中心部の地図は頭の中にあるはず。たしかウェスティン・スタンフォードに泊まった時、56階の部屋からジ・オリエンタルが俯角15度の位置にあったな。1階層4mとして、4*56=224m、それにtan(90-15)*π/180をかけて…、おっと、加法定理使わなきゃ。てなわけでジ・オリエンタルにしたんだけど、家に帰ってシンガポールの地図を広げて、しーまったー、グランド・ハイアットの方が駅に近いじゃん。しかも今回の最重要課題のラッキー・プラザのすぐ隣じゃん。オレもまだまだよのお。

 この選択が吉と出るか凶と出るかは行ってみてのお楽しみ。その前に、ホントに行けるのか?

キャンセルの嵐

「8月○日出発のシンガポール旅行はどれも満席で、ご予約を受け付けられない状態にあります。」
「じゃ、8月△日に出発日を変えて再度リクエストします。」ガチャン。

 これを何度繰り返したことか。こうなったらシンガポールじゃなくても台湾でも香港でも大阪でもどこでもいいから、とにかく絶対行くぞ。意地になってる粂内であった。

8/17 最後の挑戦

 意地になってる所を知り合いから「航空券とホテルを別々に取ってみたら…」と教えられ、最後の希望のH.I.S.に電話をかける。

「シンガポール行きはどれも満席になっております。台湾経由も香港経由も日本までの便がない状態にあります。」

 ちっ、それじゃ台湾旅行も香港旅行もダメか。

「ただ、ビジネスクラスはまだお調べしていないので、なんともわからないのですが…。」

 ビジネスクラス!!それは考えても見なかった。ビジネスクラス!!快適なエアライフ。ビジネスクラス!!豪華な食事。ビジネスクラス!!ブルジョアの象徴。ビジネスクラス!!ヤンエグの夢。ビジネスクラス!!男のロマン。

 「今からカネ持っていくからチケット押さえておいてくれ!」
夏の暑さと幾度ものキャンセル待ち願い下げに脳味噌のとろけたわたしには思考力は残っていなかった。早速H.I.S.に走った。半年分の食費を持って。

 なんとか無事にチケットも取れ、今度はホテルの番。
 机の上にシンガポールのホテルガイドを広げ、電話攻勢の準備。日本の代理店を通してたら返事に時間がかかる。この差し迫った状況ではシャレにならんと思い、直接現地に電話をかけることにした。

「8/27から2泊で、部屋に空きはあるか?」
「あります。」

 いきなり一件目で見つかってしまった。
 あまりにあっけなくて、料金を聞くのを忘れて、再度電話で聞く破目に。まぬけ。

 さて、これでチケットは取れた。ホテルも取れた(はず)。これで仕事が入ってキャンセルすることになったらシャレにならんよ。ただでさえ半年間水とカロリーメイトで生活しなきゃあかんのに。

追記
 仕事が入った。帰国したその足で打ちあわせに直行が決定。

ビジネスクラス

 生まれて初めてのビジネスクラス。半年分の食費もとい機内食が豪華なのは予想していたが、驚いたのは食器がGIVENCHYだったこと。そんなところにカネかけなくていいから、その分安くしてくれ。(^^;
 食前酒・オードブル・メイン・デザート・フルーツ・食後のコーヒー、と順番に持ってくるから食事だけで3時間かかるもんだから、飛んでる間はずっとメシを食っていた感じ。メニューにわざわざワインの銘柄の説明が書いてある。更に、メニューやシンガポール航空のホームページ見れば分かるんだけど、メニューを考案したシェフの紹介が写真付きで載っている。わはは。(^^;
 ナイフとフォークを使わないと食べられないサンドウィッチなんて初めての経験でした。

 初日の朝食と最終日の夕食を取れないままに空港に行ってしまって、どうしたものかと思っていたら、ビジネスクラス専用ラウンジは無料で食事と酒がとれるようになっていた。少しでも元を取ろうとバクバク食う。

 チャンギ空港の専用ラウンジはトイレや喫煙室まで専用。トイレにはシャワーまで付いていた。
 さすがビジネスクラスということで、備え付けのパソコンでインターネットやったりメールをチェックしている人がいて、対抗してオレもPalmVで…、と思ったけど小遣い帳つけるぐらいしかやることがないので、やめた。

 飛行機はほとんど揺れることもなく快適なフライト。さすがビジネスクラス!!

 ついでにどーでもいいことなんだけど、帰りの飛行機で、チーフパーサーが名古屋到着時刻のアナウンスをした後、「どーでもいいんだけど、オレ達は10時発のフライトでシンガポールにトンボ帰りさ。ハードスケジュールだね。ヘヘ。」だって。なにもそこまでアナウンスしなくても。(^^;
 日本語のアナウンスではさすがにそこまで訳さなかった。

Marina Mandarin

 今回の宿泊先は結局Marina Mandarin。5つ星ホテルでゴージャスなんだけど、ちょっと古くて、前回のWestin Stamfordの方が新しい分だけ機能的で、自分向きかな、と思いました。
それでもさすがは5つ星。下宿よりやや狭いかな、てぐらいのバスルームだった。
 すごかったのが女性従業員の服装。チャイナドレスなんだけど、スリットがすごくて、どのぐらいすごいかというと、おばさんパンツだと見えてしまうんではないかというぐらいすごかった。

 宿泊料金は1泊一人分でS$90(=\6,000)だったからかなり安いと思います。半額で泊めてもらいました。
 チェックイン時には20時のレイトチェックアウトでお願いしていた所を最終日の朝に22時に変更してもらえるよう頼んだら「22時だとハーフデイチャージでなくフルデイチャージがかかるがいいか?」と聞かれて、それでもいいよ、と答えておいたんだけど、支払いの段になって、ハーフデイチャージの請求になっていた。いいのかな~と思いつつサインしたけど、ホントにいいのかな~。後から「ごめんなさい、間違いでした。」って請求書が来ること無いよねぇ。ホテルの喫茶店で食べたドリアンケーキの料金も入ってなかったけど。

ブギス

 初日の夜はお約束のブギスのスーパーで歯磨きセット&お土産のインスタントラーメンを買う。

 ゲーセンでDance Stage(日本名 Dance Dance Revolution)をやったんだけど、シンガポール人はクリアすることに走ってて、せっかく踊ってやったのに見やしないんでやんの。
 仕方ないからPercussion Mania(日本名 Drum Mania)で技を披露する。

レストランでの食事

 2回の夕食はどちらも結果的にゴージャスになってしまった。値段もまずまずと思ってはいったところが両方とも「予約はあるか?」と聞かれるような高級な店だったらしい。ちなみに写真はクラークキーの夜景。

 ところで、中国人はよく食べる。

 初日の食べ放題のインド料理屋で、どれを注文しようか迷っていると、店員がやってきて「全部の料理をほんの少しずつ持ってくるから、まずはそれを食べろ。全部食べたら次の皿を持ってくるから。」と言ってくれて、それでお願いしたんだけど、最初に持ってきた「ほんの少し」の皿がどうだったかというと、まずはチキンだけでケンチキのフライドチキン2ピースぐらいの分量で、さらにそれと同量のビーフと同量のマトン。これが肉の皿。それに加えて同じボリュームの野菜の皿にナンの皿。

どこが「ほんの少し」やねん。(^^;

 二日目の中華料理屋でも、メニューには「Small」と書かれていたが、今までの学習から、スープを一人前ずつと「Small」な料理2皿のみを頼む。

店員「それだけか?」

やっぱり聞いてきた。
「それだけだ。」

 その後もひっきりなしに「追加はいらないのか?」と聞いてきたが、予想通り2皿で十分な量。

 「Small」がどのぐらいの量かというと、高級なお店では料理にふたをして持ってきて、テーブルの前で開けてくれたりするけど、ふたが無ければ持ってくる間にこぼしてしまうんじゃないかと思うぐらいの量。

足ツボマッサージ

 ガイドブックにも載っているMarina Mandarinの近くのマッサージ屋はS$45。Marina Square南端の地元のおばさんの集う所は同じ店なのにS$30。君もまだまだよのお。>連れ

8/29 ラッキープラザ

 前回からの課題のラッキープラザに行く。中国系の雰囲気にやっと包まれることができて安心する。

 アメ横系の個人商店が詰め込まれているビルで、怪しげなソフト屋さんの他は、カメラ屋と鞄屋とアクセサリー屋ばっか。ホントにそればっか。
 S$39のスーツケースとか売ってて、鞄を買うならラッキープラザ、時計を買うならブギス・ビレッジというところでしょうか。(笑) あ、でもこちらはパチもんでないはずなので買っても大丈夫、のはず。

広告・禁煙政策

 英語圏の広告って、直接的な表現が多いっす。「買え! さもなくば・・・」とか。
 禁煙政策に力を入れていて、地下鉄の広告で、喫煙者の脳や肺の解剖写真を載せて、「タバコを吸うとこうなりますよ。」とか、結構グロいっす。

 ところで、これってなんの広告だと思います?

「三ヶ月間無料チェンジ」
「ビデオセレクション」
「インドネシア人、S$185」
「トレーニング済み。すぐ使えます。」

 答.メイドの広告。

ドリアン

 ドリアンに初挑戦。
 ホテルでドリアンケーキを食べる。かなり初心者向きに味付けしてあるだろうにも関わらず、やっぱりにおいはすごかった。味は濃密なチーズみたいな感じだけど、ムチャクチャ美味いとは思わなかった。ただ、食べると同時に体が熱くなるような感じ、酒やタバコみたいな麻薬性があって、それが病み付きになるのだろうと思いました。

 連れの口には合わなかったらしい。これの為に来たようなものなのに食べることができず、しおしおだった。

買い物

 弟のお土産をラッフルズホテルアーケードのLouis Vuittonで買う。
 前回と同じパターンで「弟の結婚記念にプレゼントする財布を捜しているんだけど・・・」と切り出したが、カタログから選べ、だって。ちょっとムカツク。

シンガポールの書店

 シンガポールの書店はお上品な本しか置いてなくて、マンガ・男性週刊誌のたぐいはほとんど置いていない。台湾で話題になった「COSMOPOLITAN」が見つからなかったのはなぜ?
 シンガポール中の書店を探しまくって、最後にNgee Ann CityのKinokuniyaで「カレカノ」5巻をゲット。

MRT

 今回の旅行では、毎回切符を買うのも面倒だということで、TransitLink Card(要するにイオカードやユリカみたいなもん)を買おうと自動発券機に向かったら、なんとコイン投入口がなくてみんなクレジットカードで購入しているではないですか! 台湾のATMでいやーな思いをした私は有人の窓口でTourist Souvenir Ticketを買う。ちょっと値上がりしていてS$7でS$6.30分乗れる。3泊4日程度の旅行ではこれで十分でしょう。(除く「鉄」)

8/28 Jurong Bird Park

 久々に観光地に行く。
 MRT Boon Lay駅でバスに乗り換え。SBSバス194系統はBird Park直行のExpressバスなので下車に気をつけることはない。但し運賃はS$0.70と他のバスに比べて割高。
 ただの野鳥園なので、まあそんな感じですが、元々鳥が好きなので写真を撮りまくり、お土産屋さんで何回もフィルムを買ってしまった。APSフィルムはシンガポールでは普通に売っています。
 日本で現像してみると、やっぱりコンパクトカメラ、まともに写ってる写真は少なかった。一眼レフを持っていくべきか・・・。
 台湾・香港からの観光客のパワーに圧倒された。

8/29 Tiffin Room

 最終日はお決まりのTiffin Roomでハイティー。
 シューマイにチリソースやハラペーニョソースをつけるのもなかなかいけると思いながら食べてたら、隣の席の中年夫婦が「なんだ、このシューマイは! 日本のと全然違うじゃないか!」とご立腹して席を立ってしまった。
 日本と料理が違うのは当たり前だし、そういう食生活や文化の違いを体験したいから海外旅行をするのだと思うのだけど、海外で日本と同じものを期待するなんて、何の為に彼らはわざわざシンガポールまで来たのだろうか?

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